ファン待望のミッドナイトボートレースはこう実現した【2】最終回
2021年11月23日 公開
ミッドナイトボートレースを初開催へと漕ぎ着けたはいいが、肝心な売り上げはどうだったのか。その下関の節間(6日間)の売り上げ目標が40億円であったのに対して、結果58億円近くを売り上げた。下関のそのあとのナイター2節の売り上げはおよそ36億円(7日間開催)と31億円(6日間開催)だったので、ミッドナイトの記念すべき初開催は大成功だったと言える。
そんなに購買意欲がそそられる番組だったのか。
記念すべき初開催なだけに、スター選手を多数揃えて盛り上げるなんてことがあっても良さそうだったのだが、今回の開催はお世辞にもスター選手を揃えたとは言えない斡旋メンバーであった。強いて言えば、初日10R1号艇の西島義則、11R1号艇の市川哲也、12R2号艇の服部幸男、他には選手会長の上瀧和則、若手からは中田竜太と羽野直也ぐらいなもので、全体的な雰囲気は普段の一般戦と何ら変わりがなかった。
では、なぜミッドナイト初開催が普段のナイターよりもこんなに売り上げを伸ばすことができたのだろうか。
ボートレースファンの中で、今まで土日しかボートレースを楽しめなかった人でも、ミッドナイトの時間帯なら平日でも投票できるという生活スタイルの人や、普段から平日やナイターで投票している人も、初めてのミッドナイトということで注目し、「とりあえず見てみたら買いたくなって買ってみた」という人がたくさんいたことだろう。そういう人たちが初日の売り上げに貢献したのは確かだろうが、ボートレース界にそれまでなかった21時以降締切のレース10R、11R、12Rの3レースだけに注目しても、初日の売り上げ約8億円の半分の4億円あまりを売り上げたというのだから、ミッドナイト時間帯効果には驚きだ。
結局、初日12Rドリーム戦の1号艇は誰だったの?
それは地元山口の谷村一哉だった。ここで、谷村には非常に失礼だが、「え、なんで?もっと凄い大スター選手が山口にはいるのに?」と思った人はきっと少なくないと思う。実はここに初日の売り上げを大きく上げるヒントが隠されていた。
今村豊さんが引退された今、山口の2大看板といえばもちろん、白井英治と寺田祥だ。実はこの2人、このミッドナイト初日はどちらも他場で優勝戦の1号艇に乗っていた。寺田はデイ開催のボートレース福岡だったが、インで飛んで5着になり、3連単120880円というとんでもない高配当になった。そして白井はナイター開催のボートレース若松だったが、これも飛んで4着に敗れ、3連単50220円と、どちらの優勝戦もビッグ配当になった。
舟券が外れればそのあとのレースで取り返したいと思うのは当然である。ナイターで負けても、まだ遅い時間帯にレースがあれば少しでも取り戻しに行きたくなる。堅いと思われた山口2大看板の優勝戦で撃沈したファンはきっと、彼らの地元の下関でリベンジしようとしたに違いない。ある意味、この2人はミッドナイト初開催に花を添えた。のかもしれない。
この初開催も含めて、2021年度のすべてのミッドナイト開催を踏まえて、これからもミッドナイトはより良くなっていくことだろう。私個人的な意見としては、記事『無観客開催はミッドナイト“競艇”を実現する材料になるのか【3】』でも書いたが、1日12Rにこだわらず、ナイターからミッドナイトの時間帯を使っての短期集中型の特色ある企画レースを、たまにでいいから開催してくれることを期待している。
余談だが、2021年10月28日のSGボートレースダービー@平和島・開催3日目、8Rと12Rで寺田祥と白井英治がそれぞれ1号艇であったが、これまた2人とも逃げられず寺田4着で3連単131390円、白井3着で3連単24670円の高配当となった。前日までの気配では全く買えない馬場貴也にこの日連勝をプレゼントしたのはこの2人だった。先に述べた2つの優勝戦を見てた人は取れたかも!?
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