石野貴之~2021年初SGクラシック制覇も大スランプの理由【2】最終回
2021年04月25日 公開
昨年から今年まで続く石野貴之の大スランプの焦点は、F休みやSGの出場履歴ではなく、何と言っても勝率だ。
前の記事に書いたように、瓜生正義との比較では、石野の方が大きな舞台で戦う機会が多かった。とはいえ、石野の方が1点以上も勝率が低いのは通常は考えられない。SGは点増しだし、何と言っても、SGでも好成績を収めてきたからこそその地位にいるというのは、誰から見ても明らかだ。
ではなぜ今、考えられないような勝率になってしまっているのか。
ここで、「Fが原因でSが行き切れず、思うようなレースが出来ない説」があるが、それは少し違うと思う。石野は前からSにそこそこバラつきはあり、平気で.30はあるし、逆に0台を連発することはない。F持ちであろうがなかろうが、STに大差はないので、S行き切れずというのは違う気がする。
Fをしたからレースが消極的にになり、着順が極端に悪くなったかというと、それも違う。石野は節間に6着を引くことはままある。それが実は瓜生との大きな違いで、瓜生は大敗が少ない。それは2人のレーススタイルの違いを表している。
石野貴之は、ピンロク選手とは言わないまでも、ここぞという時にS決めて捲りたいタイプ。一方、瓜生正義も攻めることはあるが、2着3着も手堅く取ってくるタイプだ。
このレーススタイルの違いから、6着を取る回数が知らず知らずに多くなっていった結果、そのような勝率になってしまったのではないか、と私は考える。ではその6着が増えた原因は何かというと、①ペラが当たっていない、②エンジンが出ない時の諦めの気持ちへの慣れ、③攻めてキメたい焦りからくるレースのチグハグさ、④怪我などの健康不安、⑤家族なども含めた心配事、のどれか、あるいは複合したものなのではと思う。
ただ、石野貴之はクラシック優勝後のインタビューで、不調の原因は解っていると言っていた。
それが何なのか語られることはなかったので、こうして憶測が憶測を呼んでいるのだが、どうにか復活してまたグランプリを獲ってほしい。そしていつか、この事は何が原因で、どうやって立ち直ることができたのか、植木通彦さんのインタビューで語ってほしいと思う。きっとファンも勇気付けられることになるだろう。
石野貴之の期末までの出走は、現在、ボートレース津で開催されている『津PR第1戦チャンピオン大集合!』で、4月26日が最終日。A1には一歩届かずとなりそうだが、最後まで注目したい。
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