フライングは誰も得しない。

今村豊選手はフライングについて、「返還するからいいだろうと言う選手がいるが、フライングをしたらもうそれでレースが壊れてしまっているので、全てのお客さんに迷惑をかけている。だからフライングはよくない」とおっしゃっています。

私はそれにファン目線で付け加えたいことがあります。

ファンの皆さん、フライングがあったレースで儲かったことはありますか?
誰かがフライングをするという展開を予想して、舟券を買いますか?

級別審査期間の半年間で、例えば(バラツキはありますが)A1だと多くて160走ほど走ります。F1本でのF休みがあれば、130走ほどに減ります。だとしても、130分の1または0のフライングを予想して舟券を買うなんて、3連単120分の1を当てる確率より低いので、そんな予想をするだけ時間の無駄です。

2020年8月18日に徳山で行われたお盆レース『tysテレビ山口杯争奪戦』の優勝戦で、こんな事がありました。

1号艇は白井英治選手。徳山で感動の地元SG優勝をした人ですし、何と言っても地元の大スターですから、F1本持ちでも人気を集めました。2号艇が竹田辰也選手。もちろん地元ですから、地元の大スターを破ってお盆レースを制覇したいという気持ちは分かります。

本番、白井はS.04に対し、竹田はF.02で白井を捲ってしまいます。流れた白井は追い上げて3着でしたが、3-5-1で決着し、3連単18,810円という配当になりました。

竹田がフライングさえしなければ、おそらく.04の白井を捲ることはなく、白井は逃げていたかもしれません。そう考えて白井の逃げに掛けていたファンは、竹田に関する舟券の返還はあっても、当たっていないので全員が損をしています。

また例えばこのレースを予想するときに、白井がS遅れ、竹田に捲られて…うんぬんかんぬんで、3-5-1を予想し、舟券を購入していたとしましょう。そういう人はきっといるはず。もっと言うと、展開は全然合ってなかったけど、3-5-1を予想して的中していた人もいるでしょう。返還艇がなければ、3-5-1の3連単の確定オッズは42,260円でした。それが返還艇を差し引いて、18,810円になってしまいました。確定オッズなら儲かっていたものも、返還があると損をしていることがあります。


もしも竹田がFしていなかったとしても、白井は逃げていないかもしれないし、3の頭にはなっていたかもしれない。いずれにしても、もしもFしていなかったらなんてことは誰にもわからないし、ファンは悶々とするし、だから全部竹田が悪いということになる。

結局タラレバの話なんだけど、でも、フライングがないに越したことはないはずです。

もしわざとFしてレースを壊そうというレーサーがいたら(いないと思うけど)、公正なレースが失われます。予想が無意味になり、ボートレースの推理の面白さも失われます。

じゃあ、「どうせ舟券に絡まないよ」という新人選手などがFしてもいいかというと、それもそうでもありません。応援している人は必ずいます。それに、返還により払い戻しが下がるという影響は、そのレースを購入した全てのファンに及びます。

全ての舟券が返還されるならまだしも、現在の制度はそうではないので、いくら返還されたからと言って、そのレースで儲かった人はたまたまであり、ほとんどの人は損をしているのです。

だから、
フライングは誰も得しない。
これが私のフライングに対する持論です。
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チムリー
Posted byチムリー