新田雄史★感動の笹川賞制覇と師匠井口からのバトン
2013年06月03日 公開
私が競艇を知り始めたころ、今から4年くらい前になるけれど、ちょうど新田がびわこの周年記念を取ったその頃は新田雄史と丸岡正典の区別がつかなかった。インは強いし、キレのあるハンドルを入れるし、競っても魅力あるそんな走り方のイメージが二人とも似ている感じがしていた。丸ちゃんも新田も派手な活躍をする印象はなかったから、強さがイマイチわからなかった。
2009年のびわこの周年記念を制した翌年2010年、笹川賞の優勝戦4号艇で出走したが、その直前に総理杯で対決した因縁の山口&岡崎にコースを奪われて6コースに。結果も6着と不甲斐ないレースとなった。また翌2011年の新鋭王座の優勝戦も1号艇でインから逃げず、新鋭王座に3年連続優出するも、王座に輝くことはなかった。
一方、昨年の全日本選手権、2012年のダービーで丸ちゃんは物凄い強さを見せた。1度目のダービーを取った時の丸ちゃんを知らなかったから、初めて丸ちゃんの強さを見て圧倒された。ここで私の中で完全に、丸ちゃんと新田との強さの違いが理解できた。ああ丸ちゃん、新田と一緒にしてごめんなさいって思った。
さて今回の笹川賞。優勝戦に進んだ新田は5号艇。準優で強烈なピット離れを見せた湯川が6号艇にいた。黙っていては6コースにされてしまう。2010年の笹川賞の二の舞になってしまう。でもスタート展示では回り直して大外6コースになってしまった。
新田は決して諦めなかった。「6コースじゃ勝ち目はない。湯川は内に入れない。絶対に突っ張る」この強い信念で本番レース、ピットアウト。すぐに湯川をマークしてブロックしながら出て行った。ピット離れで少し遅れ気味だった峰、そして岡崎が突っ張らず外に出た。運よく3コースが手に入った。同時にインコースの桐生の進入も早く、2コースに入った服部が懐を大きく取った。
スタート。文句なしのゼロ台トップスタートを決めた新田。少しS後手を踏んだ桐生に対して、懐を大きく取った服部が2コースから捲っていく。抵抗した桐生。新田はガラッと内が空いたところを差して突き抜けた。早くも1マークを回ったところで優勝が決まった。
『進入の作戦と服部の捲りを誘発したトップスタート』優勝へのシナリオはすべて新田自身の気持ちが作ったのだ。自分で優勝を全力で取りに行った結果。いいレースだったと思う。しかも彼は非常にクレバーなレースをした。コース取りに関して特にそう思った。私は新田雄史がこんなに賢いレースができる選手だったのかと驚いた。師匠の井口佳典が直線的なレースをするだけに、新田も細かい芸ができるとは思っていなかったからだ。でもSG優勝戦で度胸あるゼロ台Sを決めたことは「ブチ込みます」の井口ゆずりだなぁと感じた。
昨年の笹川賞優勝の井口に続いて、今年は新田雄史が優勝に輝いた。三重の師弟コンビ揃っての活躍が今年もまだまだ見られそうだ。今開催中GⅠセンプルカップ@尼崎。今日の準優勝戦12Rは1号艇井口、2号艇新田と師弟対決になる。そして暮れの住之江には2人揃って12人の中に名を連ねることを楽しみにしていきたい。
2009年のびわこの周年記念を制した翌年2010年、笹川賞の優勝戦4号艇で出走したが、その直前に総理杯で対決した因縁の山口&岡崎にコースを奪われて6コースに。結果も6着と不甲斐ないレースとなった。また翌2011年の新鋭王座の優勝戦も1号艇でインから逃げず、新鋭王座に3年連続優出するも、王座に輝くことはなかった。
一方、昨年の全日本選手権、2012年のダービーで丸ちゃんは物凄い強さを見せた。1度目のダービーを取った時の丸ちゃんを知らなかったから、初めて丸ちゃんの強さを見て圧倒された。ここで私の中で完全に、丸ちゃんと新田との強さの違いが理解できた。ああ丸ちゃん、新田と一緒にしてごめんなさいって思った。
さて今回の笹川賞。優勝戦に進んだ新田は5号艇。準優で強烈なピット離れを見せた湯川が6号艇にいた。黙っていては6コースにされてしまう。2010年の笹川賞の二の舞になってしまう。でもスタート展示では回り直して大外6コースになってしまった。
新田は決して諦めなかった。「6コースじゃ勝ち目はない。湯川は内に入れない。絶対に突っ張る」この強い信念で本番レース、ピットアウト。すぐに湯川をマークしてブロックしながら出て行った。ピット離れで少し遅れ気味だった峰、そして岡崎が突っ張らず外に出た。運よく3コースが手に入った。同時にインコースの桐生の進入も早く、2コースに入った服部が懐を大きく取った。
スタート。文句なしのゼロ台トップスタートを決めた新田。少しS後手を踏んだ桐生に対して、懐を大きく取った服部が2コースから捲っていく。抵抗した桐生。新田はガラッと内が空いたところを差して突き抜けた。早くも1マークを回ったところで優勝が決まった。
『進入の作戦と服部の捲りを誘発したトップスタート』優勝へのシナリオはすべて新田自身の気持ちが作ったのだ。自分で優勝を全力で取りに行った結果。いいレースだったと思う。しかも彼は非常にクレバーなレースをした。コース取りに関して特にそう思った。私は新田雄史がこんなに賢いレースができる選手だったのかと驚いた。師匠の井口佳典が直線的なレースをするだけに、新田も細かい芸ができるとは思っていなかったからだ。でもSG優勝戦で度胸あるゼロ台Sを決めたことは「ブチ込みます」の井口ゆずりだなぁと感じた。
昨年の笹川賞優勝の井口に続いて、今年は新田雄史が優勝に輝いた。三重の師弟コンビ揃っての活躍が今年もまだまだ見られそうだ。今開催中GⅠセンプルカップ@尼崎。今日の準優勝戦12Rは1号艇井口、2号艇新田と師弟対決になる。そして暮れの住之江には2人揃って12人の中に名を連ねることを楽しみにしていきたい。