ジュテームとガッデムとボートレース

ペラ調整の日々に全速まくり差しのスパイスを加えた逸品。チムリー特製パンチの効いたボートレースの味をお楽しみください。

吉村誠の6号艇は侮るな!?

2023年3月25日に浜名湖で一般戦「DaiichiーTVファイティングカップ」の優勝戦が行われました。

1号艇 B1 若林  義人
2号艇 A1 佐藤  大介
3号艇 B1 中山   将
4号艇 A2 小山   勉
5号艇 A2 寺本  重宣
6号艇 A2 吉村   誠

この日は開催場が15場と多く、さらに芦屋でGⅢ最終日、三国で周年記念の初日、大村は周年記念の前検日と、強豪レーサーは各地に散らばっていて、浜名湖ではこのように、A1選手が1人しかいないという優勝戦メンバーとなりました。こんなメンバーだと、節間通して見てない限り、なかなか勝負しにくいですねぇ。

ここで私が注目したいのは、6号艇の吉村誠選手です。吉村選手はこのレース、チルト3度に跳ねての6コースからの進入でした。スリットからグングン伸びて捲りに行くも、1号艇に抵抗されて結果は4着となりました。ちなみに、1-3-2で決着し、3連単は1620円でした。

と聞いて、「な~んだ来ないじゃん」と思った人も多いかと思いますが、ドッコイこの吉村選手の6号艇が浜名湖の3連単最高配当を叩き出しているのです!

予想★SGボートレースクラシック@平和島の優勝戦

今年の目標は、
SGの全レースを見ること!
と元日に誓ったのに、3か月余りでもう目標達成は叶わなくなってしまいました。そう言えば、クラシックの時季って毎年何かと忙しく、他のSGよりあまり見てないかも…っていう言い訳。

でも、昨年の遠藤エミ選手のようにSG初優勝が多いボートレースクラシックですから、普段はほぼ一般戦を走っているような選手の活躍がSGクラシックの面白いところです。今年はそれが優勝戦1号艇の土屋智則選手です。

土屋智則選手は、捲って勝つ印象が強い選手で、コーナーで握って回る様子は桐生順平選手に似た豪快な力強いターンをします。昨年2022年はSG4つに出場し、自身最多の年でした。昨年からの流れを引き継いで、ついにSG初優勝できるかが注目です。

ということで、今年初のチムリー予想を発表します!

【伝説のレーサー】2447上島久男さんは弟子の反面教師?!のフライング王

レジェンドと呼ばれるような引退した選手は、BOATRACE殿堂やボートレース大村独自のボートレース殿堂、ボートレースマイスターに選ばれた人たちだけではありません。それ以外にも強烈な個性から記憶に残るレジェンドレーサーがたくさんいます。

上島久男さんは、そんなレジェンドレーサーの一人です。

短髪の白髪頭がトレードマークで、弟子の永井聖美選手からおじいちゃん呼ばわりされる愛されキャラクター。

しかしレースとなると、とにかくスタート命。スタートをバチッと決めてアウトから捲りたいタイプで、なんとも若いレーススタイルを貫きました。

スタートの目標はなんと.00!

これはさすがに弟子でも見習えず、弟子の多くは.10を目標にしているとか。ただ、スタートをしっかり行かなきゃいけないという気構えは、弟子みんなが大事にしている師匠からの教えです。

そんなスタート命の上島さんですから、弟子はスタートのことしか教わってないと口々に言います。「ペラのことは教えてもらってないから、私は叩くのが下手です」と永井選手が言っていました。

さらに上島さんは、スタートでアジャストするのが嫌い。お客さんの期待に応えるためには、アジャストしてしまってはもったいないそうで。じゃあアジャストしなかったらどうなるかというと、入ってるか、フライングです(笑)

41年の選手生活で通算フライング本数は94本。どうやらダントツのワースト記録らしいので、今後この記録を上回る人は出ないでしょう。だって単純に平均すると、1年間で2本以上Fするわけですが、そんな平均的な走りが生涯できるはずもなく…。そのため、F3を8回も経験しています。もし同じような選手が出てきたら、今の時代は上島さんの記録に行き着く前にクビになると思います。

そんなフライング王ですから、

菊地孝平が優勝戦1号艇で4連続敗戦。

菊地孝平選手が優勝戦で現在4連続で逃げられていない。

1つ目は、2022年SGボートレースメモリアル@浜名湖。中枠の2人、新田雄史選手と白井英治選手がFしてしまったあのレースだ。このとき優勝したのは、片岡雅裕選手。恵まれでのSG初優勝だった。

続いて2つ目は、2022年SGボートレースダービー@常滑。このレースは、トップSを決めた菊地選手だったが、1マークでターンマークが漏れたところを2号艇の馬場貴也選手が差しを決めて優勝した。

3つ目は、2023年お正月レース@浜名湖。このレースもトップSだったにもかかわらず、ドンケツSの深谷知博選手に捲り差された。

そして4つ目、2023年2月一般戦@若松。内4艇が0台Sであったが、3コース3号艇の平本真之選手に捲り差されて敗れている。

菊地選手は抜群のスタート感に定評がある選手なだけに、イン勝率は高そうだが、実は現在直近6か月のデータで70%ほどである。これは他のゴールデンレーサーと比較してもとりわけ高くはない。一般戦の予選でも逃げないことがまま見受けられるので、要注意。ちなみに白井選手の直近6か月のイン勝率は、90%を超えている。

予選道中では逃げを決めることはもちろんたくさんあるのだが、優勝戦になるとこうも逃げが決まらないのはなぜなのか。その原因の一つとして考えられるのは、

松井繁、田村隆信が2023年1月に全階級制覇を達成!~全階級制覇の難しさ

ボートレースの「全階級制覇」とは、SG、PGⅠ、GⅠ、GⅡ、GⅢ、一般戦の6つのグレードのレースを全て優勝すること。PGⅠが新しくグレードに加わったのが2014年度なので、それ以降の記録である。

松井繁選手は、2023年1月15日にボートレースびわこで行われたPGⅠ「BBCトーナメント」で優勝し、全階級制覇となった。また、田村隆信選手は、同年1月21日にボートレース徳山で行われたGⅡ「徳山モーターボート大賞」で優勝し、全階級制覇となった。

それまで全階級制覇を達成した選手は、今村豊さん、田頭実選手、今垣光太郎選手がおり、田村選手は5人目である。

全階級制覇を達成するには、女子選手はかなり厳しい。70年余りもの長いボートレースの歴史の中で、女子選手がSGを初めて優勝したのが昨年の出来事。その優勝者、遠藤エミ選手はあとGⅠを優勝すれば全階級制覇となる。ここ数年は、近畿地区選と地元周年のびわこ大賞に出場しているが、それ以外のGⅠを走る機会が男子選手と比べて少ない。周年記念の年間開催回数自体は多いが、女子選手の斡旋がないものもあり、出場機会は少なく、一般的には女子選手のGⅠ覇者への道は厳しい。

過去には、地区選を優勝した山川美由紀選手や周年記念を優勝した平山智加選手がいるので、遠藤選手の実力であればGⅠ優勝の可能性は大いにある。

女子選手にとって、SGとGⅠの優勝の難しさを考えると、現時点では遠藤選手しか全階級制覇の可能性はないと言っても過言ではない。

ここから先は男子選手を想定して話を進めることにするが、全階級制覇を達成するうえで、優勝が難しいグレードが女子選手とは違う。それは、