群馬を背負う者。山崎、秋山そして毒島へ。

昨年の賞金王に輝いた山崎智也。彼から今年の群馬ブームは始まった。

秋山直之の戸田で6コースからの周年制覇。その後、若松のSGオーシャンカップでは、序盤に好調だった関東勢が相次いで敗退する中、関東でただ一人、毒島が優勝戦に進出。初めてSGの優勝戦出場を決めた毒島は6号艇の6コース。結果は3着だった。強豪を押えて立派なレースを見せた。

そしてすぐ次のSG、丸亀のモーターボート記念でも安定した成績を収め、SG優勝戦にコマを進めるとともに、1号艇をゲットする。チムリー予想では、舟足からして、2号艇の平石との一騎打ちだったが、誰もが予想しなかった3号艇篠崎元志のフライング。それがあってもなお、.02のスタートで逃げ切った毒島は他を寄せ付けないイン逃げを決めた。

私は毒島が優勝した新鋭王座決定戦を、場外発売していた児島で見ていた。エンジンが出ていたが全く売れていなかったあのレースは、本当に思い出深くてレースの上手い印象を持っていたが、それからというもの粗い突っ込んだハンドルが多く、なかなかよいレースをすることができず、成績も残せずにいた。しかし、若松のオーシャンでは非常に落ち着いたレースをしていて、レースに安心と信頼が持てるようになっていた。

新鋭王座といえば秋山直之も勝っている。しかし秋山よりも先にSGを制覇した毒島。握ってスピード戦を好む秋山に対して、裁きも達者な毒島ではレーススタイルが違うが、秋山直之にもSGを早く取ってもらいたいとかねてから思っていた。スタートが課題だと思っていたが、最近はインからのスタートも速く、さらに期待したい。

山崎智也は群馬ブームという言葉に対して、自分が昨年賞金王を取ってブームを作ったにもかかわらず、今年に入ってからは後輩達の活躍に、うれしいやら悔しいやらで、複雑な表情である。山崎智也もまだまだ群馬のエースとして頑張ってもらいたい。これからの群馬を背負うのは山崎、秋山、そして毒島だ。その他の強い新人の出現ももちろん楽しみではあるが、誰がいるのだろうか。しばらくはこの3人でまだまだ群馬勢力は持たせられるだろう。

チムリー
Posted byチムリー